
Любимый город (Lubimiy Gorod) – Till Lindemann の和訳。「愛する街」と題されたこの曲は、もともと1939年にマルク・ベルネスによって広まった曲である。ティルのカバーは戦争映画『Девятаев』のために収録された。
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和訳
友は遠い地へと飛び立っていく
故郷の風は 彼のあとを追った
愛する街は 青い霧に溶けていく
懐かしい家 緑の庭 優しい眼差し
愛する街は 青い霧に溶けていく
懐かしい家 緑の庭 優しい眼差し
友は戦争で多くの戦いを潜り抜けることだろう
眠ることも 休むこともなく
愛する街は ぐっすり眠りにつき
夢を見る そして春の日に芽を出す
愛する街は ぐっすり眠りにつき
夢を見る そして春の日に芽を出す
友が家に帰る頃
故郷の風が 彼のあとを追った
愛する街は 友に笑いかける
懐かしい家 緑に庭 明るい眼差し
愛する街は 友に笑いかける
懐かしい家 緑に庭 明るい眼差し
解説
Любимый город は、作曲がニキータ・ボゴスロフスキー (Никиты Богословского / Nikita Bogoslovsky)、作詞がエヴゲーニー・ドルマトフスキー (Евгения Долматовского / Yevgeny Dolmatovsky) で、1939年の映画『Истребитель (戦闘機)』のために書かれた曲である。そしてこの映画の主演でもあるマルク・ベルネス (Марк Бернес / Mark Bernes) がこの曲を作中で歌い、ソビエトで人気になった。東ドイツのロストックに当時住んでいたティルも、この曲を耳にしていたようだ。
ティルのカバーは、ティムール・ベクマンベトフ (Тимур Бекмамбетов / Timur Bekmambetov) とセルゲイ・トロフィモフ (Сергей Трофимов / Sergei Trofimov) 監督による戦争映画『Девятаев (英題:V2. Escape from Hell)』のために収録された。この映画はソ連邦英雄であるミハイル・デヴィアタイエフ (Михаил Девятаев / Mikhail Devyataev) の実話に基づいている。
デヴィアタイエフはソビエトの戦闘機パイロットであったが、1944年にリヴィウで捕虜となり、ウッチ強制収容所に収容される。そこで脱出を試みるが捕まり、今度はザクセンハウゼン強制収容所へ移送される。ここで身分が知られると死が確定するため、すでに亡くなっていた歩兵の「ニキテンコ (Никитенко)」とアイデンティティーを入れ替えた。それが功を奏してウーゼドム島の強制収容所へ移送されるが、素手で爆弾処理を行うなどの強制労働を強いられ、結局死を待つしかなかった。監視の目は厳しく、脱獄はほぼ不可能と思われたが、デヴィアタイエフはここで二度目の脱獄を試みる。
歌詞