DON’T SHOOT UP THE PARTY – BROCKHAMPTON の和訳。銃社会であるアメリカへの批判、そしてケビンが経験してきた人種差別とホモフォビアにも触れている。
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和訳
アメリカ人らしさという自己嫌悪は根深い
眠りにつくと 見えるのは白人の男だけ
敢えてこの考えを俺が持ったとでも思われてる*1
金が俺を支配する前から イン・シンクは知ってたよ*2
支配者と奴隷によって 植民地化された心
男が好きな黒人男は どちらからも嫌われる
ホモは嫌われる だから乱交も参加しようとした
愛されようとした でもカネが必要だった
船から飛び降りて 自分の足で着地して
コーパスクリスティでは 自分のストリートがある*3
陸上競技みたいに これを突っ走っていく
家に帰ろう 今週は訃報だらけだったから
黒人の富を仲間に与えよう 幸せに暮らせるように
俺らが夢見た奇跡 語り切れない物語
お前が聴いているのは 新しい名曲
ニューマシーン 平和を保て 踊り続けろ
このパーティーは撃たないでくれ*4
このパーティーは撃たないでくれ
お願いだ
このパーティーは撃たないでくれ
このパーティーは撃たないでくれ
お願いだ
このパーティーは撃たないでくれ
このパーティーは撃たないでくれ
お願いだ (お願いだ)
お願いだ (お願いだ)
お前の気まぐれと病気のための音楽だ
うしろで千鳥足になってる奴らのためにも
ジャーナリストが書くことは知らねえよ
カタコンベにでもいるみたいに*5 中身は死んでる
王であるライオンのように徘徊して
獲物を探す その喉を掻き切るかもな
そろそろ知っておけよ
お前らの方がギロチンを受けるべきだって
ケツにキスしろ ソレをヤドリギのように扱え*6
格好なんて気にしない トラックに金を積め
仲間と作ったアルバムがあっても 街は閉ざされる*7
お前らはいい乗り物に乗り込んだな
最高の時間だろ 断言できる
最高のワインを全部注文しろ
俺にはどうでもいいが 全部必要だ
この曲を シカゴにいる家族に捧ぐ
反抗するな ごめんなさい
反抗するな お前は醜い
人は金をもっと欲しがる
白人は俺を愛してくれない
反抗するな ごめんなさい
反抗するな 俺は飢えてる
お前の愛なんていらねえよ
クソ野郎 セックスだけでいい
知ってるよ
このパーティーを撃たないでくれ
このパーティーを撃たないでくれ
お願いだ
このパーティーを撃たないでくれ
このパーティーを撃たないでくれ
お願いだ
このパーティーを撃たないでくれ
このパーティーを撃たないでくれ
お願いだ
お願いだ
どうしたんだ?
なんでピストルなんて持つんだよ?
誰が悲しむか考えてみろよ
俺の過去なんてわからない*8
どうしたんだ?
なんでピストルなんて持つんだよ?
誰が悲しむか考えてみろよ
アイツらが何をしでかすかわからない
このパーティーを撃たないでくれ
このパーティーを撃たー
お前は誰と戦おうとしてるんだ?
お前は誰と戦おうとしてるんだ?
脚注
*1 ケビン自身は黒人で同性愛者である。「ゲイは選択肢である」はよくある誤解だ。
*2 ブロックハンプトンは「ボーイバンド」と銘打って活動しているため、90年代に人気になったボーイバンド、イン・シンク (★NSYNC)とも比較されることがある。そしてヒップホップグループであるウータン・クランも同じく比較対象となっている。「cash rules me」は、ウータン・クランの曲「C.R.E.A.M.」の引用で、これは「Cash Rules Everything Around Me (俺の周りはすべて金が支配する)」の略語である。
*3 テキサス州コーパスクリスティはケビンが育った場所で、「ブロックハンプトン・ストリート」がある。
*4 銃乱射事件全般に対するメッセージだが、特に、2016年にゲイナイトクラブで発生したオーランド銃乱射事件に言及していると思われる。同性愛者が集まるパーティーで49人が射殺された。容疑者はホモフォビアであったことが報じられている。
*5 カタコンベ (catacombeは) 修道院の地下墓所のこと。
*6 ヤドリギの下でキスをするというクリスマスの習慣を捩ったもの。「kiss my ass / balls」はもちろん侮辱語である。
*7 コロナ禍のロックダウンを意味している。
*8 ジョバの父親は拳銃自殺をした。
歌詞