Einheitsfrontlied – Ton Steine Scherben / トン・シュタイネ・シャーベン の和訳。ヒトラーが政権を掌握し、左派の活動が禁止された時代。ファシズムに対抗できるのは「Arbeitereinheitsfront (労働者の統一戦線)」しかなかった。
MV
※「Einheitsfrontlied」は独立した曲としてはリリースされておらず、「Macht kaputt, was euch kaputt macht」に統合されている。
Einheitsfrontlied – Ton Steine Scherben 和訳
なぜなら人間は人間だ
だから食うものが必要なんだ
くだらない話で腹は満たされない
それで餌は生まれないからな
だから左へ、2、3 左へ、2、3
お前の場所はどこなんだ、同志たちよ
労働者の統一戦線に立て
お前もまた 労働者なんだ
なぜなら人間は人間だ
だから顔にブーツなど受けたくもない
下に奴隷など要らない
上に主人も要らないがな
だから左へ、2、3 左へ、2、3
お前の場所はどこなんだ、同志たちよ
労働者の統一戦線に立て
お前もまた 労働者なんだ
そしてプロレタリアはプロレタリアだ
だから他人から自由は得られない
労働階級の解放は
労働者だけの問題だ
だから左へ、2、3 左へ、2、3
お前の場所はどこなんだ、同志たちよ
労働者の統一戦線に立て
お前もまた 労働者なんだ
曲の生まれた背景
1917年にドイツの左派は分裂し、社会民主党 (SPD) と共産党 (KPD) は対立を深めていた。そのため、ヴァイマル共和政時代には労働運動を起こすことが難しい情勢であった。
1933年にアドルフ・ヒトラーはドイツ首相となり、ナチス党が力を持つと、社会民主党も共産党も活動ができなくなる。そのため、この両党が手を組んで統一戦線を作ることだけが、ナチズムと戦う唯一の策だと多くの人が考えるようになった。
1934年、エルヴィン・ピスカトールのリクエストによって、ベルトルト・ブレヒトは「Einheitsfrontlied」を書き、翌年に労働者の合唱団によって披露された。スペイン内戦が勃発していた1937年、共産主義の俳優であるエルンスト・ブッシュが歌ったバージョンがリリースされ、これが最もよく知られるバージョンとなった。トン・シュタイネ・シャーベンのカバーは、学生運動が激化していた1971年にリリースされたものである。