
Born Alone – billy woods の和訳。ソロアルバム「GOLLIWOG」からのトラック。この曲は抜け出すことのできない過酷な環境で受け継がれていく苦しみのループが描かれている。またこの曲は「Misery」と同様にMFドゥームへのオマージュ曲となっており、コーラスにはキング・ギードラの「Fazer」が引用されている。
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和訳
死人の靴、履けるものなら履いてみろよ1
スムーズに入る、問題なくフィットする
いつもそうだ
この二本の足のために作られていたかのよう
道端で横たわる子供たち
靴もない、曲がった手足
86年にいとこがやられたことと同じ
叔母はそれをニュースで見た
片足だけ履いた靴、もう片方は、叔母の知る裸足のそばにあった
妻からその子の足が俺にそっくりだと言われて、考えた
全員が寝静まった頃、俺も泣いた
耳の折れたティンバーランドのブーツ
ブルックリンの玄関先にあったサッカニー、きれいな状態だった
スエードを歯ブラシで磨き
歯磨き粉だらけの口で鏡を見る
「どうせ俺の番がくる、でも今日以外であってくれ」
奴らがやってくるのが見えた「待て待て待て!」
医者がレントゲンを見る間、医者の顔色を見る
毎日きれいな靴下を履いている、念のため
一人で生まれ、一人で死ぬ、誰と一緒にいようが
孫にそう言えるまで、長生きできることを祈る
一人で生まれ、一人で死ぬ、どんな計画だろうが
孫にそう言えるまで、長生きできることを祈る
ナイトスタンドの上、ジッパーに入ったブリックがあった2
積まれた12個の12塊で目覚めた、スカンクみたいな悪臭がした
失意の靴職人
時間を戻して、若い自分に言ってやらないと「あいつらに地獄をみせてやれ」
それが戦いになるなら、ベルが鳴るまで戦え
覗いてみろ、6枚CDチェンジャー、スカイテルのポケベル、潤んだその目
独り言を言ってることにも気づかなかった(その方がよかった)
現在に戻って
パックを開けると、ヤニで指がベタベタだ
全部前に聞いた話、ロシアの農民と同じ
それがお前のためのループだ、ループとはそういうもの
セブ・バッシュは隠し場所のワゴンからそれを取り出し
アルに手渡して言う「トラック2」(それは真実)3
歴史が繰り返すことはない、でも韻は踏む
そのループを捕えようとしても
銃の見本市のような抜け穴になっている
大学は退学、もう終わりだ、クソ
泥から抜け出そうぜ
月末までに、息子は裸足になる
(その先はどうなるか知ってるだろ?)
一人で生まれ、一人で死ぬ、どんな計画だろうが
孫にそう言えるまで、長生きできることを祈る
脚注
- 「死人の靴(dead man’s shoes)」は文字通り死人が履いていた靴のことで、これを履くことで死人の受難を受け継ぐことを意味する。 ↩︎
- ブリックはコカインや大麻の塊のこと。続く「12の12」は曖昧な表現だが、ここではドラッグの単位(12オンス)として解釈した。 ↩︎
- セブ・バッシュ、アル(ジ・アルケミスト)はともに関わりのある音楽プロデューサー。 ↩︎
歌詞