Krigsgaldr – Heilung / ハイルング の和訳。エッジャ石碑 (Eggjasteinen) に刻まれたルーン文字の碑文を使った、戦争をテーマとした曲である。コーラスに用いられている碑文は、故人が無事に天国へ導かれたことを示している。
MV
Krigsgaldr – Heilung 和訳
[Chorus: Maria Franz]
あるじは嘆いた
ヴィルによる荒波で
檣頭は疲弊している
誰が (誰が)
誰が群衆を 遠き土地まで連れて来たのか
神の魚
フィヨルドの川を泳ぎ
牧草の輝く土地へと向かう
[Chorus: All]
あるじは嘆いた
ヴィルによる荒波で
檣頭は疲弊している
誰が (誰が)
誰が群衆を 遠き土地まで連れて来たのか
神の魚
フィヨルドの川を泳ぎ
牧草の輝く土地へと向かう
[Bridge: Christopher Juul and Kai-Uwe Faust ]
どうするべきだろうか
平和への意思を伝えようとしても
お前は剣の言語しか理解できない
お前が選んだ道は下り坂に向かうことを 理解させようとしても
お前は剣の言語しか理解できない
私と愛する者に平和を与えろと お前に言っても
お前は剣の言語しか理解できない
ならば刃に語らせよう
私の舌は鉄となり
私の言葉は戦争の咆哮となる
神の怒りの矢は撃ち放たれる
すべては民のために
お前の瞳に 私の姿が見える
新しい時代の幕は切って落とされたのだ
剣は柔らかい
火炉の炎の中で
打たれることを望んでいる
そして百人の姉妹を求める
この冷たい土地で生き抜くために
狂乱した踊りを始めるかもしれない
赤い雨の降る沼地で
愛する敵陣の兄弟よ
私の剣の歌を捧ぐ
抹消の子守唄を
これで私は笑顔で起き上がることができる
私の心に祝福を
私の心に祝福を
私の心に祝福を
共存 衝突 戦闘
荒廃 復興 転生
お前にできる最善を尽くした
地平線に灰色の暗がりが見える
それは力強い太陽が昇ることを約束するのだ
すべての月を溶かすために
そして浄化の炎を作り出すだろう
まるで消えゆく残り火のように
まるで消えゆく残り火のように
まるで消えゆく残り火のように
まるで消えゆく残り火のように
まるで消えゆく残り火のように
まるで消えゆく残り火のように
まるで消えゆく残り火のように
まるで消えゆく残り火のように
まるで消えゆく残り火のように
まるで消えゆく残り火のように
[Chorus: All]
あるじは嘆いた
ヴィルによる荒波で
檣頭は疲弊している
誰が (誰が)
誰が群衆を 遠き土地まで連れて来たのか
神の魚
フィヨルドの川を泳ぎ
牧草の輝く土地へと向かう
[Chorus: All]
あるじは嘆いた
ヴィルによる荒波で
檣頭は疲弊している
誰が (誰が)
誰が群衆を 遠き土地まで連れて来たのか
神の魚
フィヨルドの川を泳ぎ
牧草の輝く土地へと向かう
エッジャ石碑について
エッジャ石碑は、1917年にノルウェーのエッジャ農場で掘り起こされたルーン石碑。古フサルクと呼ばれる古北欧型ルーン文字で書かれた碑文は200文字程度で、古フサルクで書かれた碑文としては最も長い。
内容に関しては不明な点が多いが、ノルウェーの言語学者オッター・グロンヴィク (Ottar Grønvik) による解読が広く知られている。
A1 (hiu þwer) hin warp naseu wilʀ made þaim kaiba i bormoþa huni
A2 huwaʀ ob kam harie a hit lat
A3 gotna fiskʀ oʀ firnauim suwimade foki af (f)a(nwan)ga lande
B a(i a)u is urki
C1 ni s solu sot uk ni sakse stain skorin
C2 ni (witi) maʀ nakdan is na wrinʀ ni wiltiʀ manʀ lagi(s)
これを古ノルド語に書き換えると:
A1 Hjú þverr, hín varp násjó *Vill: máðe þeim keipa i bormóða húni.
A2 Hverr of kom her á hitt land?
A3 Gotna fiskr ór firney-ím, svimande foki af fán-vanga lande.
B Æ ey es yrki!
C1 Ne’s sólu sótt, ok ne sakse, stein skorinn;
C2 ne víti maðr, nǫkðan es ná rinn, ne viltir menn, lægis!
Krigsgaldr に使われているのは「A」の部分である。
「A1」は悪天候による難破を意味している。マストは破壊され、オール受けも壊れている。ちなみに歌詞中にはオール受けを表す「kaiba」が歌われていないので、対訳では省略した。「ヴィル (wilʀ)」は海の神エーギル(Ægir)ないしは神意を表す。このヴィルが死の波をもたらしたとされる。
「A2」では、死後の世界に連れて行った者は誰かと尋ね、「A3」において、魚と化した神秘的な生き物が天国へ誘ったことを示している。
「B」にはこの詩が故人の助けになってほしいという願いが込められており、「C」は墓荒らしへの警告となっている。