Repeater – Fugazi / フガジ の和訳。タイトルのリピーターは「繰り返し」と「ライフル」を意味する言葉で、ビートルズのリボルバーを意識したもの。ただしこの曲はワシントンD.C.のクラックブームに伴い、銃殺事件が繰り返し発生していた異常事態を題材にしている。
MV
Repeater – Fugazi 和訳
[Verse 1]
仕事に就けだの言われても
俺には俺の仕事がある
何をやってるかって?
お前なんかに言うかよ
でも俺はここで横になって
ビジネスが何かを知ってる
俺には名前があった、でも今じゃ数字だ
[Chorus]
1-2-3、リピーター
リピーター
リピーター
1, 2, 3
リピーター
リピーター
[Verse 2]
ダウン・バイ・ロー*1
俺はこの悪しき習慣を身に着けた
何かが欲しけりゃ
手を伸ばして掴むだけ
昔々、俺に名前とやり方があった時の話
でもお前にとって、俺はただの数字に過ぎない
[Chorus]
1-2-3、リピーター
リピーター
リピーター
1, 2, 3
リピーター
リピーター
[Verse 3]
外の音が聞こえたか?
銃声のような音だ
その窓には近づくな
あれは俺たちが知ってるような奴らじゃない
知るのは俺たち自身と
新聞で読むものだけ
知ってたか?インクを消すのは
血よりも簡単だって*2
でも俺たちが試す必要はない
そして俺たちは買う必要もない
[Bridge]
これがあるから
これがあるから
これがあるから
[Outro]
1, 2, 3、行け!
リピーター
注釈 / 解説

青:ワシントンD.C.の殺人発生率
via WikiCommons
1980年代のアメリカではクラックブームが起きた。ワシントンD.C.もその例に漏れず、レイフル・エドモンド (Rayful Edmond) やアルポ・マルティネス (Alpo Martinez) に代表されるような密売人が数トン単位のコカインを毎週ワシントンD.C.に持ち込んでは売り捌いていた。WAMU88.5の記事によると、ロサンゼルスに比べてワシントンD.C.は規制が緩く、堂々と取引ができるような無法地帯。クラックを手にした若者たちは、次に銃を手にした。金を持っている人間が一番偉く、昔からの親友であろうがすぐに小競り合いを始めて殺し合った。その結果が上図の殺人率に示されている。「殺人首都」と呼ばれるほど一時は手に負えない状況となったが、適切な警備体制を整えることで犯罪率は着実に減少していった。
*1 トム・ウェイツ主演の脱獄映画『ダウン・バイ・ロー』のレファレンス。「down by law」というフレーズは「法律によって抑圧された」という意味にも聞こえるが、実際は「(お前を)仲間として守る」という囚人用語。
*2 このインクは、新聞のインクのこと。メディアは犠牲者数の増加を伝えることに熱心になり、亡くなった人々は名前ではなく、数字として扱われた。紙面上で犠牲者はすぐに忘れ去られるが、血を流して亡くなった事実は変わらないということ。