Sonne – Rammstein の和訳。もともと「Klitschko」というタイトルだったこの曲は、現キーウ市長で、元WBO世界ヘビー級王者であるビタリ・クリチコ (Vitali Klitschko) の入場曲として作られた。結局採用されなかったものの、歌詞にはボクシング試合を思わせる要素が残っている。
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和訳
ワン、ツー、スリー、フォー、ファイブ、シックス、セブン、エイト、ナイン、アウト
誰もがその光を待っている
恐れろ、恐れるな
俺の目から、太陽は輝く
それが今夜、沈むことはない
そして世界は声高に、10をカウントするのさ
ワン、太陽はやって来る
ツー、太陽はやって来る
スリー、それは最も眩しい星
フォー、太陽はやって来る
俺の手から、太陽は輝く
お前らを焦がすことも、盲目にすることもできる
それがこの拳を破ったなら
その顔に、熱く落ちていく
それが今夜、沈むことはない
そして世界は声高に、10をカウントするのさ
ワン、太陽はやって来る
ツー、太陽はやって来る
スリー、それは最も眩しい星
フォー、太陽はやって来る
ファイブ、太陽はやって来る
シックス、太陽はやって来る
セブン、それは最も眩しい星
エイト、ナイン、太陽はやって来る
俺の手から、太陽は輝く
お前を焦がすことも、盲目にすることもできる
それがこの拳を破ったなら
お前の顔に、熱く落ちていく
その胸に、痛々しく落ちていく
バランスは崩れ
お前は床に叩きつけられる
そして世界は声高に、10をカウントするのさ
ワン、太陽はやって来る
ツー、太陽はやって来る
スリー、それは最も眩しい星
フォー、太陽はやって来る
ファイブ、太陽はやって来る
シックス、太陽はやって来る
セブン、それは最も眩しい星
エイト、ナイン、太陽はやって来る
解説
歌詞だけを見ると、観衆が待ち侘びた「太陽の光 = チャンピオンの拳」が相手をノックアウトする様子が綴られているように思う。前述の通り、当初はクリチコ兄弟の入場曲として書かれたが、「ハード過ぎる」という理由で不採用となった。それから別の解釈ができるように歌詞は少し改変されたらしい。確かにMVを見れば、これが単純にボクシングマッチのことだけを歌っているようには思えない。
MVのアイデアは40くらいあったそうで、そのひとつとして世に知られているものが広島原爆をテーマにしたもの。たまに核戦争の曲だという解釈が見られるのは、おそらくこのため。エノラ・ゲイを操縦する人間が「太陽はやって来る…」と言いながらカウントを進めていれば、原爆投下により生じる大きな光を「太陽」と言っているようにも思える。この案が採用されなかった理由は、メンバーが加害者ではなく被害者を演じることに意義があると考えたからだという。
採用されたアイデアは白雪姫。よく知られている白雪姫像とは異なり、まるで邪悪な王妃と美しい白雪姫を掛け合わせたような存在だ。メンバーらは7人の小人に扮して、白雪姫のためにゴールド(ドラッグ)を掘り続ける。その妖艶な美しさに見惚れながらも、彼女からの暴力を日々恐れ、完全なる支配下に置かれた奴隷なのだ。彼女はオーバードーズで死に至るが、それでもその「太陽の光」を失って小人たちは悲しみに暮れる。彼女が目覚めても、彼らが取り戻したのは奴隷生活であった。この映像での「太陽」は白雪姫のことだろうが、「snow white」と言ってしまえばコカインを意味するスラングでもあるため、ドラッグの象徴であるとも考えられる。おそらくこれら以外にも、太陽が何を表すかによって様々な解釈が可能な詩となっている。
歌詞