Kill Yourself (Part III) – $uicideboy$ / スーサイドボーイズ の和訳。「Kill Yourself」シリーズのパート3。ルビーは恋人との別れによる抑うつと戦い、スクリムはドラッグ中毒による抑うつと戦っている。
シングル・アルバム情報
My Liver Will Handle What My Heart Can’t (2015) 収録曲
ミュージックビデオ・オーディオ
和訳
[Chorus: Butterfly Boucher]*1
酷いね 愛を見つけたのに
言わされた言葉は 戻って来て
君はもう太陽の光を拝めない
自分が強い人間じゃないなら そうなのかもしれない
酷いね 愛を見つけたのに
言わされた言葉は 戻って来て
君はもう太陽の光を拝めない
自分が強い人間じゃないなら そうなのかもしれない
[Verse 1: Ruby da Cherry]
どうせ奴らには 死んだクソ野郎だと思われてる
でも俺はただのクソ野郎で 死にたいだけ
頭に銃を向けたスノーレオパードは*2 セーターに変えられていく*3
俺はビッチたちのベッドカバーにされるんだ
俺は日没のシルエットだ
鬱屈した気分を抑え込みながら 俺はタバコを吸う
紫の蛍光灯を凝視すると 俺は狂暴になる
今まででにないくらいハイになりたい オーバードーズで死ぬ前に*4
俺のあばらは中身のないケージだ 胸にはブラックホール
ビッグバンだ ヤング・プレイグは波の端にいるんだよ*5
頭の中では自分が客になってる だから全部投げ捨ててやる
だって俺が死んだら 墓場で腐敗してくだけだろ
俺は物質 この命はどうでもいい
くだらない話を聞いてたら 頭蓋骨が砕けていく感じで
脳ミソは壁に散乱する
グレーの汚れは落とせないから 全部塗り直せよ*6
[Chorus: Butterfly Boucher]
酷いね 愛を見つけたのに
言わされた言葉は 戻って来て
君はもう太陽の光を拝めないよ
自分が強い人間じゃないなら そうなのかもしれない
[Verse 2: $lick $loth]
どれだけイカれてるかって いつもこの感情を誇張してるから
頭をぶち抜く話なんて 冗談とでも思ってるだろ
そう思えるのも 立ち入ったときに動かない俺の体を見つけるまでだ
手首を切っては 露天掘りに落ちるスリッキーが頭を過ぎる
いつも自分の橋を燃やしてる 溝に落ちた方がマシだから*7
人生がインチを競うゲームなら 俺のアソコは一番デカいけどな*8
俺のゴールは世界にケンカを売ること あのクソ野郎が身をよじらせるまで
レーンを変えてもミッションは同じ 死んだら中毒のせいにすればいい
[Chorus: Butterfly Boucher]
酷いね 愛を見つけたのに
言わされた言葉は 戻って来て
君はもう太陽の光を拝めないよ
自分が強い人間じゃないなら そうなのかもしれない
脚注
*1 バタフライ・バウチャーの「A Bitter Song」のサンプル。
*2 スノーレオパード (Snow Leopard) はユキヒョウのことだが、ここではルビーの別人格でを表している。ユキヒョウが絶滅危惧種であることは、今にも命を落としそうなルビーの精神状態を表す。また、ユキヒョウはその毛皮を取引されていたため、死んだあとにしか価値を見出されないラッパーたちの運命とも重なる。
*3 治安の悪い地域では、故人の写真をセーターやTシャツにして着る風習がある。ルビーの出身地であるニューオーリンズもその地域に含まれる。
*4 アメリカの公共施設ではドラッグ使用を予防するために、紫のUVライトがよく使われている。これにより、腕の血管が見えにくくなるため注射が困難になる。ルビーもドラッグ中毒者であり、紫のライトによる「予防」に意味がないことを示している。これは、ドラッグ中毒者を助けるのではなく厳罰化を推進する政府への批判とも捉えられる。
*5 ヤング・プレイグ (Yung Plague) はルビーのニックネーム。波は短命であることから、ルビーは自身を表現するときにこの言葉を多用する。
*6 グレーは彼らのレーベル「G*59 (グレー・ファイブナイン)」にも使われている、彼らを象徴する色。
*7 「burn one’s bridges」は「橋を燃やす」転じて「後戻りできないようにする」という意味の慣用句だが、ここでは人との関係を切ること、孤立することを意味する。
*8 「Life’s a game of inches」は人生は僅かな違いで大きな変化をもたらすことを意味する。しかしスクリムは努力しても無駄であることを知っている。
歌詞