Not Now John – Pink Floyd / ピンク・フロイド 和訳

Not Now JohnPink Floyd / ピンクフロイド の和訳。「ジョン」は資本主義のもとで金を稼ぐことにしか価値を見出せないイギリスの労働階級者である。経済衰退したサッチャー政権時代の、戦争、労働、腐敗がテーマになっている。

MV

Not Now John – Pink Floyd 和訳

オリジナル🔗Genius

[Verse 1: David Gilmour & Choir]

そんなこと知るかよ これを続けるしかないんだよ
(知るかよ、知るかよ)
あのずる賢しい日本人と戦うために*1
普通の生活を送る人間ばっかりで 木は足りない*2
(知るかよ)
だから知るかよ これを続けるしかないんだよ
(これを続けるしかない)

[Verse 2: Roger Waters & Choir]

もう止まれないさ 仕事に縋りつくために
心を失う シリコンバレー
進み続けろ*3 何が爆弾だよ?
逃げるんだ 給料日まで
チャンスを掴め 壊れろ
気晴らしは ビッグ6*4
クリック クリック
待って すごいよ
ビンゴだ! (ビンゴ!)

[Bridge: Roger Waters]

奴らを笑わせろ 奴らを泣かせろ
奴らを通路で踊らせろ
奴らに払わせろ 奴らを留まらせろ
奴らの機嫌を取っておけ

[Verse 3: David Gilmour & Choir]

今はやめてくれよ、ジョン 俺らは映画のショーを続けるしかないんだ
(続けるしかない、続けるしかない)
虹の先にハリウッドが待ってるんだから
(虹の先に)
内容なんてどうでもいい 子供を釣れるなら
(子供を釣れるなら)
だから今はやめてくれよ、ジョン 俺らはこのショーを続けるしかない
(このショーを続けるしかない、続けるしかない、続けるしかない) 

[Verse 4: David Gilmour & Choir]

(続けるしかない、続けるしかない、続けるしかない)
黙ってくれ、ジョン 俺はこれを続けるしかないんだよ
それが何かは知らないけど
でもちょうどいいアレなんだよ…
シフト終わりに飲みに行くからさ
だから今はやめてくれ、ジョン これを続けるしかないんだよ
(これを続けるしかない、続けるしか)

[Bridge: Roger Waters]

待てよ、ジョン 楽しいこともあるんだって
昔は読書してたけどな…
ニュースもそうだし ほかの乱用かもしれない*5
あとは使いまわしの番組とか

[Verse 5: Roger Waters & Choir]

そんなこと知るかよ これを続けるしかないんだよ
(Doo, doo, wah)
あのずる賢い日本人と戦うために
(続けるしかない、続けるしかない)
ベトナム人に関しては心配いらない
(Doo, doo, wah)
ロシア熊をひざまずかせないとな*6
(続けるしかない)
いや、ロシア熊じゃなくて スウェーデンかも
(Doo, doo, wah)
アルゼンチンには見せつけたから 今度はあそこに行こうぜ*7
(続けるしかない、続けるしかない)
強くなった気分になれるさ マギーもご満悦だろ?*8
(Doo, doo, wah)
Na, na, na, na, na, na, na
ワン、ツー、スリー、フォー
(ワン、ツー、スリー、フォー)

[Outro]

S’cusi, dov’è il bar? (なんて?)
Se parakalo, pou einai to bar?
S’il vous plaît, où est le bar? (英語で言えよ!)*9
おい、バーはどこだよ、ジョン? (やっとかよ!)*10
(統べよ、ブリタニア!ブリタニアが支配する!)
倒せ! 行け、マギー!
ハンマー、ハンマー、ハンマー、ハンマーだ!

注釈

*1 1980年代の日本は経済的に目覚ましい成長を遂げていた一方で、戦勝国のイギリスは衰退していた。

*2「Keep the Home Fires Burning」というイギリスの愛国歌から引用されている。ここでは「もっと戦争を起こせ」と煽るために使われている。

*3 「Tsar bomb」ではなく「Stroll on」として解釈している。

*4 「Big Six (ビッグ6)」はプレミアリーグを代表するマンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、チェルシー、リヴァプール、アーセナル、トッテナム。

*5 「amusement」ではなく「abuse」として解釈している。

*6 ロシア熊 (Russian Bear) はロシアのシンボル。

*7 フォークランド諸島を巡ったイギリスとアルゼンチン間で発生したフォークランド紛争のこと。

*8 マギーは当時のイギリス首相、マーガレット・サッチャーの愛称。強固な経済を築くことで、サッチャーの自由主義政策を支持している。

*9 それぞれ、イタリア語、ギリシア語、フランス語で「Oi, where’s the fucking bar John?」と言っている。

*10 ルール・ブリタニア (Rule, Britannia!) は、ジェームズ・トムソンの詩を基にしたイギリスの愛国歌。