Takyon (Death Yon) – Death Grips / デス・グリップス 和訳

Takyon (Death Yon) – Death Grips の和訳。タイトルは光速よりも速く移動する仮想的な粒子、タキオンのこと。ドラッグや音楽を通して、タキオンのように走る感覚を表している。

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和訳

タキオン…
666、5、4クド・タン!*1

亜原子の貫通、お前の頭蓋骨へ連射される
それを一度で撃てば、制御不能な日々へ引き戻され*2
燃え盛る炎で暴れ、俺の骨を通して荒れ狂い

くそっ! 感じるこの、タキオン!
そう! そう! 殺すような感覚の、タキオン!
そうだ! えぐい、この体験が、タキオン!

突然の青から、裏口を通して*3
駆け抜ける「あれは何だったんだ?」
分からない、でもそれが俺の感情を高ぶらせた
俺たちはそうやって、何も見せることなく忍び寄る
下から這い上がるこれを、分かってるなら試せよ
一度やれば、お前はここに戻り続ける
もっと欲しくなる、この熱狂の中毒だ
俺たちのビートがお前を捕まえにいくのさ
ビートを刻め、出血して死ぬまで、すべての曲で
俺たちが割る頭、すべてに起きるてんかん発作
EPMDが首を折るように、あらゆる場所でエネルギーを与える*4

くそっ! 感じるこの、タキオン!
そう! そう! 殺すような感覚の、タキオン!
そうだ! えぐい、この体験が、タキオン!

タキオン、ビール樽のように、お前の喉にぶち込まれる
吸い込んだ煙で窒息し、空間が晴れるまで吐き出せ*5
ヘイターは妙な動きをして
この空気を汚そうとする
でもそいつらにはできない、なぜならここは清白だ
ヘイターを消す方法
今までにないレベルに引き上げろ
理解できないお前の考え、くたばれ
こいつをお前の脳にぶち込んでやるよ
10、9、8、7、666、5、4クド・タン!
犯罪レベルにキマった雷雨
道を外れるか、引き裂かれて立ち上がれ
俺たちが収まる像はどこにもない
俺たちは本質から掘り起こす
奴らが忘れていたことの数々
この戦争の軍事行進

タキオン、奴らを叩きのめせ
俺たちが見るのは血のみ
タキオン、奴らに体を売らせろ
奴らを操り、その興奮を沸かせろ

くそっ! 感じるこの、タキオン!
そう! そう! 殺すような感覚の、タキオン!
そうだ! えぐい、この体験が、タキオン!

月食がお前にトリップさせる
俺たちが撒き散らす月明かりの炎で
人体冷凍保存で呪われた中空弾、先端には有害廃棄物
だからこの条件を飲め、お前がイカれてないなら
俺のゾーンに近寄るな
そいつは死んでる、どんな野郎でも
そいつの電話を鳴らすことはできない
タキオン、ザコもクローンも叩きのめす
タキオン、お前の基地へユナボムを投下する*6
諦めろ、ビッチ、言うまでもなくこれで終わりだ
これと向き合うか、取り残されろ、それはもう始まっている!
タキオン!

6- 6- 6百万通りの死に方がある、選べ–*7

脚注

*1 「666」は獣/悪魔の数字。「4(フォー)クドタン=二股に割れた舌」を持つヘビは悪魔の象徴。

*2 「one take」はヘロインを一気に注入することと、一度で収録するワンテイクのこと。ドラッグの影響でタキオンのようなエネルギーを感じると同時に、それが音楽となって放出されることを意味する。逆にタキオンは、光速より遅く動くことができないとも言える。

*3 ニール・ヤング「My My, Hey Hey (Out of the Blue)」の歌詞として有名な「Out of the blue and into the black (突然人気は衰え、死に向かう)」を意図的に変えたもの。「out of the blue」は「突然」という意味の慣用句だが、ここでは文字通りに「青方偏移」の意味も含まれているように思う。

*4 EPMDの「Strictly Snappin’ Necks」のように、ヘドバンで「首を折りまくる」音楽だという意味。

*5 水パイプにマリファナを入れ、一度に吸引すること。

*6 ユナボマーとして知られるセオドア・カジンスキーは、産業社会を破壊するために大学などに爆弾を投下していたテロリスト。デス・グリップスの音楽が反体制的であることが強調されている。

*7 カッティ・ランクス「A Who Seh Me Dun」のサンプル。イントロと同じように「666」となるよう、6が3回繰り返されている。なお、EP版ではこのアウトロはカットされている。

歌詞