Grown So Ugly – The Black Keys / ザ・ブラック・キーズ の和訳。 ルイジアナ州立刑務所での厳しい生活から抜け出した男は、変わり果てた自分の姿に絶望する。長年顔を合わせていなかった妻とのやり取りが、気の毒なようで滑稽なブルースマンの曲である。
ザ・ブラック・キーズ の「Grown So Ugly」は、ロバート・ピート・ウィリアムス (Robert Pete Williams) の「I’ve Grown So Ugly」のカバーである。ちなみに、キャプテン・ビーフハート (Captain Beefheart) も「Grown So Ugly」でカバーを出している。
シングル・アルバム情報
ロバート・ピート・ウィリアムスについて
ロバート・ピート・ウィリアムスは1914年生まれ。ルイジアナ州ザカリーの出身。
ウィリアムスは10代の頃より音楽活動を始めていた。地元のクラブなどで演奏していたが稼ぎはほとんどなく、家族をまともに養うことはできなかった。
ウィリアムスは1956年、ナイトクラブで一人の男を撃ち殺した。自己防衛だと主張するも、終身刑を言い渡された。
ルイジアナ州立刑務所で服役中に、ハリー・オスター博士 (Dr. Harry Oster) とリチャード・アレン (Richard Allen) によってその音楽の才能を見出された。オスターとアレンの尽力により、ウィリアムスは恩赦を受け、音楽活動を行うことができるようになった。
2014年にブルースの殿堂入りを果たしている。
ミュージックビデオ・オーディオ
和訳
朝起き上がり
靴を履いて
靴ひもを結ぶ
鏡の前で
髪をとかした
そして動き出した
何をすればいいか分かってるさ
走り去ってやるよ
ベイビー、 これは僕じゃない
ベイビー、 これは僕じゃない
こんなに醜くなって
こんなに醜くなって
自分ですら分からない
自分ですら分からない
アンゴラを出たのは1964年*1
街を歩いて行き
彼女の家の扉を叩いた
目の前に現れた彼女は
僕が誰なのかと尋ねてきた
僕は言った 「僕だよ
旦那の顔くらい分かるだろ?」
彼女は言った 「旦那はいないわ
1942年からずっと
だから教えてあげるよ、 不細工さん
彼はアンタみたいな見てくれじゃないのよ!」
脚注
*1 アンゴラ (Angola) は、ルイジアナ州立刑務所 (Louisiana State Penitentiary) のニックネーム。ルイジアナ州立刑務所は、受刑者へ暴力を振るっていたことで有名だった。
歌詞