Rosenrot – Rammstein / ラムシュタイン の和訳。タイトルはグリム童話の『しらゆき べにばら (Schneeweißchen und Rosenrot)』から、そしてストーリーはゲーテの『野ばら(Heidenröslein)』がベースとなっている。
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和訳
少女が見つけた小さなバラ
頭上高くに咲いている
だから彼女はお願いをした
恋人に向かって あれを取ってと
彼女は欲しがる それはそれで良いものだ
ずっとそうだった ずっとそうなんだろう
彼女が望めば それは当たり前になり
彼女が望めば すべて彼女のものになる
井戸は深く掘るべきだ
澄んだ水が欲しいなら
紅薔薇、ああ、紅薔薇よ
深い川は、静かでない
苦しみながらも 青年は山を登る
この先どうなるかなど 気にもせず
心にあるのは 小さなバラだけ
愛する人へ渡すため
彼女は欲しがる それはそれで良いものだ
ずっとそうだった ずっとそうなんだろう
彼女が望めば それは当たり前になり
彼女が望めば すべて彼女のものになる
井戸は深く掘るべきだ
澄んだ水が欲しいなら
紅薔薇、ああ、紅薔薇よ
深い川は、静かでない
井戸は深く掘るべきだ
澄んだ水が欲しいなら
紅薔薇、ああ、紅薔薇よ
深い川は、静かでない
彼のブーツの下で 岩は崩れ
崖から離れていく
そしてその叫び声で
共に地に落ちたのだと知らされた
彼女は欲しがる それはそれで良いものだ
ずっとそうだった ずっとそうなんだろう
彼女が望めば それは当たり前になり
彼女が望めば すべて彼女のものになる
井戸は深く掘るべきだ
澄んだ水が欲しいなら
紅薔薇、ああ、紅薔薇よ
深い川は、静かでない
井戸は深く掘るべきだ
澄んだ水が欲しいなら
紅薔薇、ああ、紅薔薇よ
深い川は、静かでない
解説
始まりの「Sah ein Mädchen ein Röslein steh’n (少女が見つけた小さなバラ)」という文は、『野ばら』の「Sah ein Knab’ ein Röslein stehn (少年が見つけた小さなバラ)」と重なる。ストーリー自体はやや異なるが、向こう見ずな若い男を描いているという点で共通している。
『野ばら』では、若い男が小さなバラを見つけてすぐさま花を引き抜こうとする。バラからやめるよう警告されたにもかかわらず強行した結果、バラの棘が彼に刺さったのである。この「バラ」を「少女」と置き換えれば、話の筋が見えてくるだろう。
この曲においては、彼女を喜ばせたい一心で彼は危険な場所へ足を踏み入れる。彼女が欲しがるものをなんでも与えること、周囲の危険を察知できないことが強調され、これが盲目な愛であることがわかる。
それを裏付けるのがコーラス部分である。英語で「still waters run deep」と言うように、ドイツ語のことわざにも「stille Wasser sind tief」がある。直訳すると「静かな川は深い」。表向きは大人しくても意外な考えや能力を持つことの喩えである。ここではこの言葉を入れ替えて「深い川は静かではない」となっている。つまり「明々白々な危険」を意味する。同時に、それを顧みずに危険へ飛び込んだ彼の愚かさが表れている。
歌詞