Marlène – Noir Désir / ノワール・デジール 和訳

Marlène – Noir Désir / ノワール・デジール の和訳。タイトルのマレーネとは、20世紀に活躍した女優・歌手のマレーネ・ディートリヒのこと。ドイツ出身でありながらも反ナチスを表明し、兵士の慰問に尽くした彼女の功績を讃えた曲である。

MV

Marlène – Noir Désir 和訳

オリジナル🔗Genius

[Couplet 1]

マレーネ
その心臓は血を流し
貴方のガーターの上に溜まっていく
マレーネ
貴方の血管には
兵士たちの愛が流れる
それが死にゆく時であれ 眠りにつく時であれ
その声の温もりが
彼らを慰め、連れ出してくれる
戦いのない場所へ

[Couplet 2]

マレーネ それは憎しみだ
俺たちをここに集めたものは
それでも、マレーネ 貴方の血管には
兵士たちの愛が流れる
それが死にゆく時であれ
眠りにつく時であれ
貴方の腕の中で
彼らを降参させてくれ
そして彼らを輝かせよう
まるで貴方の指に挟まった
タバコのように

[Couplet 1]

マレーネ
その心臓は血を流し
貴方のガーターの上に溜まっていく
マレーネ
貴方の血管には
兵士たちの愛が流れる
それが死にゆく時であれ 眠りにつく時であれ
その声の温もりが
彼らを慰め、連れ出してくれる
戦いのない場所へ

ここでは いつも
貴方はこう知られている
十字架の中の十字架
マレーネはいつも愛されていたのだと

Marlene Dietrich / マレーネ・ディートリヒ について

ベルギーにて、負傷兵のためにサインを書くマレーネ
via WikiCommons

1901年ベルリン生まれ。1921年に『ナポレオンの弟 (So sind die Männer)』で映画デビュー。1930年の映画『嘆きの天使 (Der blaue Engel)』で一躍有名になり、同年の『モロッコ (Morocco)』でハリウッドデビューを果たした。

予てより臆することなく政治的発言をしてきた彼女は、1930年代後半からビリー・ワイルダーとともに資金を集め、ドイツ在住のユダヤ人や反体制派の人々の亡命支援を行うようになる。彼女自身も映画『鎧なき騎士(Knight Without Armour)』で得た報酬の全額をこの資金に充てた。これは45万ドルで、現在の価値に換算すると優に10憶円を超える額である。1939年にアメリカの市民権を取得したため、ドイツでは反逆者としてマークされ、彼女の出演作品が上映禁止となった。1941年にアメリカが第2次世界大戦に参戦後、マレーネは戦時公債を売りながら、各地の米軍キャンプを訪れてパフォーマンスを行った。

これらの功績により、1947年に大統領自由勲章とレジオンドヌール勲章を受章している。


曲の最後の「十字架の中の十字架 (Kreuz unter Kreuzen)」は、マレーネの曲「In den Kasernen」にあるフレーズ。他にも戦時中に流行した彼女の代表曲として「Lili Marleen」や「Alle Tage ist kein Sonntag」などがある。